猫のしつけは可能?トイレや噛み癖、爪とぎのしつけ方法を徹底解説

猫は自由奔放できまぐれな性格が魅力です。しかし、そのマイペースさから、しつけができないというイメージを持たれる方も多いようです。

実際に、猫は犬とは違い「オスワリ」や「オテ」といった芸を好んで指示通りにはしないことがほとんどです。しかし、人と一緒に生活をするためのしつけを覚えることはできます。

特に人間と一緒に生活する猫にとって、トイレや爪とぎなどのしつけは小さいうちから教えると良いでしょう。

本記事では、猫のしつけを行う適切なタイミングやしつけ方法、猫にしつけを行う際のコツについてご紹介します。

これから猫を迎える予定の方や、猫のしつけに困っている方の参考になれば幸いです。
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この記事の監修者

岩井ゆかりさん

岩井ゆかりさん

日本ペット栄養学会認定 ペット栄養管理士や、ジャパンケネルクラブ公認訓練士などの資格を持ち、ペット損害保険会社に10年在籍するなど、キャリアの多くを犬や猫などペットにまつわる業務に従事して過ごす。

岩井ゆかりさん

猫のしつけは可能?

猫にしつけを行うことは可能です。ただし、犬のように人の指示に従う、といったトレーニングとは全くの別物と考えても良いかもしれません。猫のしつけは犬に比べると難しく、根気が必要な作業となります。

猫のしつけが難しい理由としては、猫の性質が挙げられます。

犬は元来、集団行動を好み、人の狩りを手伝うことで「主に認められる、ほめられて嬉しい」といった報酬を好んできた習性があります。対して猫は単独で狩りをする動物なため、誰かに認められることや、報酬をもらうことを求めません。

こういった性質が、犬と猫のしつけの本質的な違いと言えるでしょう。

そして猫は基本的にマイペースな生き物のため、物事に長時間集中して取り組むことが苦手です。さらに犬は飼い主と一緒にできるトレーニングを楽しむ傾向にありますが、猫はトレーニングを好みません。

猫は、人の伴侶動物として、たびたび犬との違いが指摘されます。しかし、根本的に備わった性質が違うため、犬のしつけでよくあげられるような、集団生活においてのリーダーシップや服従訓練などは無縁です。

猫のしつけを行う際は、上記のような犬との違いに留意した上で行うと良いでしょう。

猫のトイレのしつけ方法

猫のトイレのしつけで重要なのは、犬のように繰り返しトイレの場所を教え込むことよりも、猫にとって快適な砂を好きな場所にセッティングすることです。

砂の上でトイレをする習慣を利用すれば、特別なしつけを行わなくてもトイレの上で用を足してくれる場合が多いです。猫のトイレには「猫砂」と呼ばれる専用の砂と専用のトイレを準備してあげましょう。

猫のトイレのしつけ方法には2ステップの段階があります。

  • 猫のトイレのサインを確認する
  • 排泄物のニオイを残す

それぞれ詳しく見ていきましょう。

猫のトイレのサインを確認する

トイレサインは猫によって異なりますが、床のニオイを嗅いだり、カーペットを引っかいたり、その場をグルグル回転し始めたらトイレサインである可能性が高いです。
トイレサインをし始めたら猫をそっと抱きかかえ、猫砂の上に移動させてあげましょう。

排泄物のニオイを残す

猫が猫砂の上でトイレができた場合は、排泄物を全て掃除せずに少しだけニオイを残してあげましょう。またトイレサインに間に合わず粗相をしてしまった場合は、片付けに使ったティッシュなどを猫砂の上に置き、トイレに排泄物のニオイを残してあげるのも効果的です。

そうすることで猫がトイレの場所を覚え、同じ場所でトイレをするようになる可能性が高まります。

猫のトイレに関してさらに詳しい情報が知りたいという方は、こちらの記事も参考にしてみてはいかがでしょうか。

関連記事:猫のトイレのしつけ方法|失敗する原因やおすすめの場所を解説

猫の噛み癖のしつけ方法

猫に噛まれたり引っかかれたりした場合、人畜共通感染症のひとつであるパスツレラ菌などに感染する可能性があるため注意が必要です。

人がパスツレラ菌に感染すると、腫れや痛みが出る可能性があります。特に、幼児、老人、免疫力が弱っている人の場合は慎重な対応が必要です。

状態によっては重症化の恐れもあり、敗血症や骨髄炎を起こすなどの命に関わるほど悪化するケースがあります。

そのような病気やケガを未然に防ぐためには、猫に噛み癖のしつけをしっかりと行うことが大切です。

猫の噛み癖のしつけ方法としては、噛まれたら無視をする、一人遊びを覚えさせる、手や指で遊ばせない、猫と遊ぶ際にじらしすぎない、などがあります。

猫の噛む理由や性格などを見極めて、愛猫に合ったトレーニングを行いましょう。猫の噛み癖に関して詳しく知りたいという方は、こちらの記事をご参照ください。

関連記事:猫の噛み癖の治し方|子猫にもできる効果的なしつけ方法4選

猫の爪とぎのしつけ方法

猫が爪とぎをする理由は、爪のケアや縄張りを主張するためのマーキング、ストレス解消などさまざまです。

しかし、部屋の壁やソファー、飼い主のズボンなど、所かまわず爪とぎをされてしまうと飼い主も困ってしまうでしょう。

この場合は、爪とぎのしつけを行い、爪とぎをしてもよい場所・ダメな場所を教えてあげることが大切です。

爪とぎのしつけには、誤った場所で爪をとがれても大きな声で怒らない、リアクションをしないことが大切です。落ち着いた声で正しい爪とぎ場所へ導いてあげましょう。

また、爪とぎをしたがる場所に爪とぎグッズを設置すると効果が見られることがあります。猫の様子をしっかりと観察しながら、爪をとぐタイミングや理由を見極めることで、効率よくしつけることが可能になるでしょう。

猫の爪とぎについてさらに詳しい情報を知りたい方は、こちらの記事をご確認ください。

関連記事:猫が爪とぎをする意味とは?上手なしつけ方法や爪とぎ防止グッズも紹介

猫のしつけのコツ

猫のしつけを行うためにはいくつかのコツが必要になります。ここでは猫のしつけを行うために必要なコツを3つご紹介いたします。

これらに気をつけて行動することで、より効率的に猫のしつけを行うことができるでしょう。

  • その場ですぐに叱る
  • 一貫性のあるしつけを心掛ける
  • 怒鳴ったり叩いたりしない

それぞれ詳しく見ていきましょう。

その場ですぐに叱る

猫は人間と比べて長期記憶が苦手です。粗相を後から発見して叱っても、なぜ叱られたのか理解できない可能性が高いため注意が必要です。

イタズラや誤った行動をした場合はその場ですぐに叱り、後から見つけた場合は叱らないように気をつけましょう。

一貫性のあるしつけを心掛ける

猫が同じ行動をしても、家族の中でこの人は怒らない、この人は怒るなど一貫性がないと猫が混乱し、しつけがうまくいかない原因になります。

猫にしつけを行う際は、猫が理解しやすいように一貫性をもってしつけを行うことが大切です。

猫にしつけを行う場合は、まず家族とどのようにしつけを行うのか話し合ってから実践することがおすすめです。

怒鳴ったり叩いたりしない

猫がいうことを聞かないからといって、感情的になって怒鳴ったり叩いたりするのは絶対にやめましょう。しつけがうまくいかない原因となるだけでなく、猫に恐怖心を与え不安にさせてしまいます。

それにより、飼い主との信頼関係が崩れる可能性や問題行動が悪化してしまう可能性があるため注意が必要です。

猫のしつけを行う最適なタイミング

一般的に猫のしつけを行うタイミングとしては、トイレや爪とぎなどの習慣的なしつけの場合、生後2~3カ月くらいの子猫のうちから始めるのがよいとされています。

ペットショップやブリーダーから子猫を迎え入れる場合、飼い主のもとに来る時期がちょうど生後2~3カ月になることが多いでしょう。

そのため子猫をお迎えしたタイミングからしつけをスタートするのが、猫のしつけを行う適切なタイミングだといえます。

子猫の飼い方に関してさらに詳しい情報を知りたいという方は、こちらの記事がおすすめです。

関連記事:【初心者必見】子猫の飼い方|ケージ等の必要なものやしつけ方法とは

成猫のしつけは難しい?

子猫のしつけに比べると、成猫のしつけは難しく根気が必要となりますが、不可能ではありません。

しかし、生活習慣が身につく前の子猫とは違い、これまで生きてきた習慣が身についている分、成猫のしつけには時間がかかることを覚えておきましょう。

猫のしつけ方のコツとしては、猫の持つ独特な習性や特徴をよく理解してあげることが大切です。

猫のしつけを楽にする環境づくり

もともと猫が持っている習性として、猫はマイペースで好奇心旺盛な動物のため、気になるものがあるとつい触ってしまいます。

猫が触らないようにしつけをすることも大切ですが、触ってほしくないものや危険なものはなるべく猫が触れる場所に置かないように心掛けましょう。

そのほかにも、家具に転倒防止器具を取り付ける、ケーブル類にカバーを被せる、ごみ箱を蓋付きのものに変更するなどしましょう。どうしても危険なものが多い場所には、ペットフェンスを利用して猫の活動範囲を制限するという方法も視野に入れてみてもよいかもしれません。

猫に適した環境づくりを行うことは、しつけの効率化にもつながります。

猫のしつけグッズや便利グッズについてもっと知りたいという方は、こちらの記事も参考にしてみてはいかがでしょうか。

関連記事:猫を迎える時に必要なグッズ6選!選ぶときのポイントとは?

工夫をすれば猫のしつけは楽しくなる

本記事では、猫のしつけを行う適切なタイミングやしつけ方法、猫にしつけを行う際のコツについてご紹介しました。

犬には犬のしつけ方があるように、猫には猫の習性を利用した、正しいしつけ方があります。

犬と猫では習性や行動が大きく異なるため、猫の習性をしっかりと理解して無理のない範囲でしつけを行うことが大切です。

好奇心旺盛でマイペースな猫のしつけには時間がかかるかもしれませんが、適切な方法で根気よくトレーニングを行えばしつけをすることは可能です。

これから子猫を迎える予定の方は、子猫が家に来る前にどのようなしつけを行うかをぜひ一度、家族で話し合っておきましょう。

家族でしっかりと話し合い、一貫性のあるしつけを行うことで、より効率的にしつけを行うことができるでしょう。

この記事が愛猫と飼い主にとって楽しく快適な生活を送れるきっかけとなれば幸いです。

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