犬がトイレをわざと失敗する理由やしつけ方法、トレーニンググッズを解説

「愛犬がなかなかトイレの場所を覚えてくれない」「愛犬のトイレトレーニングやしつけの方法が分からない」など、このような悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
愛犬がトイレをきちんとできないと掃除が大変になるため、飼い主にもストレスが溜まってしまうでしょう。
本記事では、愛犬のトイレの失敗の理由やしつけの方法、トイレトレーニングに使えるグッズなどをご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。

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この記事の監修者

岩井ゆかりさん

岩井ゆかりさん

日本ペット栄養学会認定 ペット栄養管理士や、ジャパンケネルクラブ公認訓練士などの資格を持ち、ペット損害保険会社に10年在籍するなど、キャリアの多くを犬や猫などペットにまつわる業務に従事して過ごす。

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愛犬がトイレを失敗するよくあるケースと解決策

愛犬がトイレを覚えないと一口に言っても、「ケージ内ではトイレができるのに、ケージから出すと失敗する」「トイレの場所は覚えているのにトイレトレーから毎回はみ出してしまう」など状況はさまざまです。
ここでは犬がトイレを失敗してしまう際によくある事項と、それについて考えられる解決策をご紹介します。愛犬のトイレトレーニングに悩まれている方はぜひ参考にしてみてください。

ケージ内ではほぼ完璧にトイレができるが、外に出ると失敗してしまう

ケージ内ではトイレの失敗がほとんどないのに、ケージの外で遊ばせているとトイレを失敗してしまう状況は、子犬の頃にありがちな悩みです。
子犬の頃は、人間の子どもと同じように遊びや探検に夢中になりすぎてしまい、トイレに行きたいと気づいた時にはトイレの場所まで間に合わなかったというケースが多いです。解決策としては、ケージ内でトイレをさせてからケージの外に出すようにしましょう。
ケージの外でトイレの場所を覚えさせたい場合は、よくトイレを失敗する場所にトイレを設置するのも効果的です。
しかし、よくトイレを失敗する場所を正式なトイレの場所にしたくない場合もあるでしょう。その場合は、最初はよくトイレを失敗する場所にトイレトレーを設置して、トイレはトイレトレーにすると覚えさせましょう。その後、もともとトイレを設置したかった場所にトイレトレーを移動させるのがおすすめです。

毎回トイレの場所からはみ出してしまう

トイレの場所までは行けるが、なぜか毎回はみ出してしまうという場合もあるでしょう。その場合は、トイレトレーのサイズの見直しがおすすめです。
犬のトイレトレーは、犬の体全体がトイレトレーに収まり、トイレトレーの中でくるくると回っても問題のないサイズがベストだとされています。
子犬の頃はトイレトレーでできていたけれど成長に合わせてトイレのサイズが小さくなってしまい、はみ出してしまうというパターンも少なくありません。「トイレトレーのサイズを一回り大きいものにしたら、トイレがうまくできるようになった」という声もよくあります。
ダックスフンドなどの胴長タイプの犬種は、体長が長いことを配慮したサイズを選ぶ必要があります。

生後5カ月になるが、なかなかトイレの場所を覚えてくれない

今まで順調にトイレトレーニングができていたと思っていたのに、生後5カ月頃から急にトイレができなくなってしまうことがあります。
これは、思春期によるものです。犬は生後5カ月頃から思春期に入り、特に男の子の場合、生後5カ月頃から縄張り意識が強く出始めます。そのためトイレをあちこちでしてしまう、俗に言う「マーキング行為」が始まる傾向にあります。
犬のよっては、去勢手術を行うことで、マーキング行為が減るケースがあります。ただし、個体差があるため、すべてのマーキング行為がなくなるかというとそうではありません。
去勢手術を行う適切な年齢は、かかりつけの獣医師に相談しましょう。

犬がトイレを失敗する6つの理由

ここからは、愛犬がトイレを失敗してしまう理由をご紹介します。

愛犬がトイレを覚えない理由として代表的なものは、以下の6つです。

それぞれ詳しく解説します。

しつけの失敗

トイレを失敗してしまう理由として一番に想起されるのは、しつけの失敗でしょう。
しつけの失敗としてよくあるのが、トイレの失敗を叱ってしまったために「トイレをすることは悪いこと」と愛犬が認識してしまっているケースです。
トイレ以外の場所でトイレをした際に叱ると、犬は「トイレをすると、怒られてしまう」と勘違いしてしまいます。特に初期のトイレトレーニング導入期におけるトイレの失敗については、叱らないことが大原則とされています。失敗を叱るのではなく、正しい場所でトイレができた時に褒めてあげることが重要です。
トイレトレーニングは、導入、定着、反復の順で行いましょう。つまずいたら一つ前の段階に戻ることが非常に大切です。

過去に失敗した場所ににおいが残っているため、その場所にトイレをしてしまう

世間一般によく知られているように、犬は嗅覚がとても優れています。そのため、トイレの場所を「におい」で記憶している場合が多いです。愛犬がトイレの場所を「におい」で記憶している場合、排泄物のにおいが残っている場所をトイレであると認識している可能性が高いです。
トイレトレーニングの途中では間違った場所でトイレをしてしまうことがよくあります。その時の排泄物のにおいが少しでも残っていると、どこが正しいトイレの場所なのか分からなくなってしまいます。
間違った場所でトイレをしてしまった際は、しっかりと掃除をして、においを消しましょう。

トイレトレーのサイズが合っていない

先ほども少し紹介しましたが、愛犬の大きさとトイレのサイズが合っていない可能性が考えられます。
愛犬の大きさに比べてトイレが小さいと、窮屈さゆえに、別の場所でしてしまうことがあります。トイレを選ぶ際は、愛犬に合ったサイズかどうかを確認しましょう。

落ち着かない場所にトイレトレーがある

トイレを失敗する理由として、「トイレの場所が落ち着かない」と感じている可能性もあります。
人が頻繁に行き交う場所にトイレを設置してしまうと、落ち着いてトイレをすることができず、別の場所でトイレをしてしまうことがあります。
トイレは、なるべく静かで落ち着いた場所に設置しましょう。

寝床とトイレが近すぎる

人間と同じく、犬の性格もそれぞれです。そのため、綺麗好きな性格の犬の場合、「寝床とトイレが近すぎるために、ケージ内に設置されたトイレに排泄したくない」と感じている可能性が考えられます。
犬は、自分の寝床ではトイレをしないという習性を持ちます。寝床とトイレの距離があまりに近いと、その場所では排泄を嫌がるケースがあります。
また、子犬時代は問題がなくても、成犬になるにつれ自我が芽生え、寝床とトイレが近いことにストレスを感じてしまう犬もいるので注意が必要です。

マーキングに夢中で、トイレの場所を忘れてしまった

トイレの場所は覚えているけれど、マーキングに夢中になりすぎて、本来の場所でトイレをしない、という可能性が考えられます。
特に男の子の場合、生後半年頃から縄張り意識が強くなります。そのため、家のあちこちでトイレをするというマーキング行為が頻繁に見られるようになります。
早い段階で去勢手術をすればマーキング行為が改善される場合もありますが、個体差がある点は押さえておきましょう。

犬がトイレをわざと失敗する4つの理由

次に、犬がトイレをわざと失敗する理由をご紹介します。犬がトイレをわざと失敗する理由として代表的なものは、以下の4つです。

それぞれ詳しく解説します。

トイレが汚い

1つ目は「トイレが汚い」という可能性です。綺麗好きな性格の犬は、トイレが汚いとわざと別の場所でトイレをすることがあります。
また複数の犬を飼っている場合は、他の犬の排泄物のにおいを嫌がる犬もいます。トイレ掃除は定期的に行いましょう。

かまってほしい

2つ目は「かまってほしい」という可能性です。愛犬の性格によっては、飼い主の気を引くために、わざとトイレを失敗することもあります。
トイレを失敗する以外にも、無駄吠えや、ものを噛んだりするケースもあります。犬にさみしいと感じさせないためにも、日々のコミュニケーションを深めてあげましょう。

精神が不安定で落ち着かない

3つ目は「精神が不安定で落ち着かない」という可能性です。落ち着かない原因はたくさんありますが、新居への引っ越しやケージの移動などの環境の変化が考えられます。
また、来客で知らない人が来た場合や、新しい犬を飼い始めたなどの刺激がある場合も同様です。
この場合、しっかりとコミュニケーションをとって愛犬の心をケアしてあげましょう。時間がかかるかもしれませんが、根気強く対応することが重要です。

病気や認知症の可能性がある

成犬やシニア犬で突然トイレができなくなってしまった場合、病気や認知症が原因の可能性が考えられます。

病気の可能性

まずは病気の可能性ですが、成犬でトイレが突然できなくなってしまった時に一番多い病気は、膀胱炎です。
犬も膀胱炎になると人間と同じように排泄のコントロールがしづらくなり、トイレのタイミングを判断することが難しくなってしまいます。
トイレの場所を失敗する以外にもあちこちで少量だけトイレをしてしまう場合や、何度もトイレへ行くのにトイレシートが汚れていない場合は、膀胱炎をはじめとした様々な病気の可能性が考えられます。

認知症の可能性

次に認知症の可能性ですが、シニア犬の場合、認知機能の衰えや嗅覚の衰えが原因で、トイレの失敗が増えている可能性があります。
犬も認知症になると人間と同じようにいろいろなことを忘れてしまうため、トイレの場所が分からなくなってしまっても不思議ではありません。
認知症が原因の場合、トイレトレーニングで改善することは難しいでしょう。動物病院で治療を行いつつ、オムツなどで適切にサポートしてあげましょう。

犬のトイレのしつけ(トレーニング)方法

次はトイレのしつけの方法をご紹介します。愛犬がきちんと正しい場所でトイレをしてくれると、掃除も楽になり飼い主もストレスなく暮らすことができます。

犬のトイレトレーニングは以下の順番で行うことが一般的です。

それぞれ詳しく解説します。

①ケージ内にトイレを設置する

まずは、ケージ内にトイレを設置します。シーツをはがしてしまう犬には、メッシュ付きのトイレトレーが人気です。
トイレで寝てしまう犬も中にはいますが、成長とともにそうした様子はなくなっていくこケースが多いとされています。

②トイレのタイミングでトイレに誘導する

犬にはトイレをするタイミングがあります。主に、寝起きや就寝前、食事の後、遊びの後などです。
ケージで愛犬を観察しながら、トイレに行きたそうなタイミングを逃さずにトイレに連れて行きましょう。
これを繰り返すことで、徐々にトイレの場所を認識していきます。

③正しい場所でトイレをしたら褒める

最後に、正しい場所でトイレができたら褒めてあげましょう。ご褒美をあげるのも1つの手です。これを繰り返すことで、トイレの正しい場所を認識していきます。
もし失敗しても叱るのは絶対にNGです。怒鳴ったり叱ったりすると犬は怯えてしまい、トイレを我慢してしまうことにつながります。根気強く見守ってあげましょう。

犬のトイレのしつけ(トレーニング)に使えるグッズ

愛犬がなかなかトイレを覚えない場合、トイレトレーニング専用グッズを使用してみるのもいいかもしれません。
トイレトレーニング専用グッズにはペットシートに臭いが付いたものやトイレをしやすいトイレトレーなど、さまざまな種類のものが存在します。
ここでは、特にコスパの良いスプレータイプのトイレトレーニンググッズをご紹介します。

スプレータイプのトイレトレーニンググッズ

1つ目は、トイレを失敗した場所にスプレーを吹き付けることで、同じ場所でトイレの失敗をしないようにさせるものです。スプレーに犬が嫌がる臭いがついているため、吹きかけた場所を敬遠する事が期待できます。
2つ目は、トイレシートに直接スプレーすることで、犬にトイレの場所を教えるものです。スプレーに排泄物に似た臭いがついているため、スプレーを吹き付けた場所を犬がトイレだと認識してくれます。
どちらか片方でも十分に効果が得られますが、併用することでより早くトイレを覚えることができるでしょう。

犬のトイレは正しいトレーニング方法で

本記事では、愛犬のトイレの失敗の理由やしつけの方法、犬のトイレのしつけに使えるグッズについて解説しました。
犬のトイレトレーニングにおいて一番大切なのは、根気強く見守ってあげることです。先述したように、失敗しても叱るのは絶対控えましょう。
トイレのしつけが全く上手く行かない場合は、獣医師などに相談するのも1つの手です。1人で抱え込まず、相談しましょう。

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