ヘルメットを着用し始めた高校生に前向きな変化。「交通安全への意識が高まった」「慎重な運転になった」が85%以上!

自転車通学時にヘルメットを着用し始めた大阪、兵庫、福岡の高校生に、自転車ヘルメットのパイオニア「オージーケーカブト」がアンケート調査を実施しました。その結果、ヘルメットの着用が交通ルールや運転マナーに対する意識と行動に前向きな変化をもたらしていることがわかりました。

自転車ヘルメットをかぶる高校生2人組

2025年1月にジテシラProjectの参画企業「株式会社オージーケーカブト」が大阪府教育委員会に自転車ヘルメットを寄贈したのにつづけて、兵庫県、福岡県にも自転車ヘルメットを寄贈し、あわせて自転車通学時にヘルメットを着用し始めた高校生に対してアンケート調査を実施しました。その結果4,440人から回答を得て、85.2%の人が「交通安全に対する意識が高まった」、87.9%の人が「慎重な運転を心がけるようになった」と回答するなど、ヘルメット着用により意識や行動に前向きな変化がみてとれました。

【おもな調査結果】

1. ヘルメット着用後の安全意識・行動変容について

「交通安全に対する意識が高まった」は85.2% 、「慎重な運転を心がけるようになった」は87.9%

ヘルメット着用により、交通安全に対し、意識や行動が前向きに変化したことが明らかになりました。

▼Q:交通安全に対する意識が高まりましたか?
集計結果円グラフ: とてもそう思う=40.5%, ある程度そう思う=44.7%, あまり思わない=10.2%, 全く思わない=4.6%
▼Q:慎重な自転車運転を心がけるようになりましたか?
集計結果円グラフ: とてもそう思う=47.9%, ある程度そう思う=40.0%, あまり思わない=8.5%, 全く思わない=3.6%

2. ヘルメット着用に対する課題について

90%が「ヘルメットを着用する上での課題はない」

実際にヘルメットを着用してみた高校生たちは、予想以上にヘルメット着用に課題を感じていないことがわかりました。一方で、「髪型が崩れる」「暑い」「蒸れる」とう声が多数あったほか、「周りが着用していないので抵抗がある・恥ずかしい」という声もありました。

▼Q:ヘルメットを着用する上での課題はありますか?
集計結果円グラフ: ある=10.0%, なし=90.0%
自転車ヘルメットを手に持つ女子高生

3. ヘルメット着用後の安心感等について

95%が「頭部を守るためにヘルメット着用は有効」、75%が「安心感が増した」

自由回答では「車が横を通り過ぎる時も安心感が増した」「雨天時に側溝でスリップ、頭から転倒したが無事だった」「交通ルールを意識するようになった」などがありました。

▼Q:頭部を守るためにヘルメット着用は有効だと思いますか?
集計結果円グラフ: とてもそう思う=60.6%, ある程度そう思う=34.1%, あまり思わない=3.6%, 全く思わない=1.7%
▼Q:自転車に乗るときの安心感が増しましたか?
集計結果円グラフ: とてもそう思う=32.4%, ある程度そう思う=42.1%, あまり思わない=17.1%, 全く思わない=8.4%

4. 自転車にまつわる交通ルールの認知度について

85%が「自転車運転中のながらスマホ禁止など罰則整備について知っている」

2024年11月から自転車運転中の「ながらスマホ」などの罰則が強化されたことについて、85%が「知っている」と回答しました。また2026年4月1日から交通違反反則金を納付する「青切符」が導入予定ということは、61.1%が「知っている」と回答しました。一方で、「自転車安全利用五則*」については、81.3%が「知らない」と回答しました。自転車を安全に利用するためのルールの認知度の低さに課題があることが明らかになりました。

▼Q:道路交通法の一部改正により、2024年11月から自転車運転中の「ながらスマホ」や「酒気帯び運転」に罰則が整備されたことを知っていますか?
集計結果円グラフ: はい=85.0%, いいえ=15.0%
▼Q:道路交通法の一部改正により、2026年4月1日に自転車の交通違反に反則金を納付させる、いわゆる「青切符」が導入される予定であることを知っていますか?
集計結果円グラフ: はい=61.1%, いいえ=38.9%
▼Q:「自転車安全利用五則*」を知っていますか?
集計結果円グラフ: はい=18.7%, いいえ=81.3%

*「自転車安全利用五則」

1.車道が原則、左側を通行、歩道は例外、歩行は例外、歩行者を優先/2.交差点では信号と一時停止を守って、安全確認/3.夜間はライトを点灯/4.飲酒運転は禁止/5.ヘルメットを着用

その他 <アンケートトピックス>

「自転車を運転していて危ないと思ったことがある」のは65%以上!

その他のアンケートでは、「自転車を運転していて危ないと思ったことはありますか?」に対して65.1%が自転車運転中に危ない思いをしたと回答したものの、「通学時以外もヘルメットは着用している」と回答した人は38.4%にとどまりました。

【まとめ】

高校生を自転車事故による頭部損傷から守るために

自転車乗用中に亡くなった人の53.1%(※1)が頭部に致命傷を負っており、主に頭部を負傷した死者・重傷者の中で、ヘルメットを着用していなかった人の割合は、着用していた人の約1.7倍も高くなっています(※2)。(※1,2:警察庁発表、令和2年から令和6年までの5年間のデータをもとに算出)
2025年2月に警察庁より発表された「各種交通人身事故発生状況」では、高校生の交通事故の82.3%を「自転車乗用中」が占めており、多発時間を見てみると午前6~10時と午後4~8時で、通学時間帯と重なります。

並進、二人乗り、信号無視、一時停止違反、ながらスマホやヘッドフォン着用など、さまざまな苦情が学校や各自治体に寄せられている現状を受け、高校生の安全運転意識の向上と、事故によるケガから守りたい、社会課題を解決したいという思いから、今回ヘルメットの寄贈とともに、ヘルメットがもたらす効果についてアンケート調査を実施しました。

その結果、85%以上の人に交通安全への意識の高まりや安全運転への前向きな行動変容がみてとれました。またヘルメットを着用してみて、95%の人が頭部を守るために有効だと感じ、さらに90%の人が「ヘルメットを着用する上での課題はない」と回答しました。一方で、「着用したくても周りが着用していないから恥ずかしい」という声もありました。社会を含む全体で着用していく雰囲気を醸成していくことが重要です。
ジテシラProjectとしてもオージーケーカブトとともに、まずはヘルメット着用により高校生の頭を守ることで、社会全体の意識がヘルメットの着用に前向きになることを願って引き続き啓発活動を行っていきたいと思います。

トピックス一覧に戻る