au損害保険株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:山田 隆章、以下、au損保)は、全国の自転車利用者の男女16,565人を対象に、自転車保険加入状況の全国的な実態調査を実施しました。
自転車による人身事故で高額賠償が求められる事例が相次ぐ中で、全国で自転車保険への加入の義務化の流れが広がっています。また、2021年5月に閣議決定された第2次自転車活用推進計画では、政府が初めて保険加入率の数値目標を打ち出しました。コロナ禍で、自転車利用のニーズが高まっている中で、自転車保険の加入者は増加傾向が続きそうです。
au損保では、2018年度から全国の加入率を調査し発表しており、毎年多くの反響をいただいてきましたので、本年度も調査結果を実施し、以下の通り発表します。
自転車保険への加入率全国で62.6%初めて6割超える 保険加入率は昨年度から3.1ポイント増加 コロナ禍で増加傾向続く
全国の男女16,565人に、自転車の事故に備える保険(個人賠償責任保険等)に入っているかどうかを尋ねたところ「加入している」、「おそらく加入している」と答えた人を合わせると62.6%(10,374人)となり、調査開始以来、初めて6割を越えました。
2018年度から2019年度は1.3ポイント増加、以降2.2ポイント増、3.1ポイント増と、年々伸び幅が大きくなっています。自転車利用への関心が高まったコロナ禍のここ2年間、保険加入率は増加傾向が続いています。
義務化地域の加入率は66.5%
自転車保険の加入状況を、義務化地域(注1)と義務化していない地域に分けて見てみると、義務化地域で66.5%、義務化していない地域で49.1%となりました。都道府県別では、2018年に義務化した京都府が3年連続でトップとなり、加入率は77.9%でした。
2021年度新たに義務化した地域の加入率59.7%
2021年度新たに義務化した地域(群馬県、千葉市、三重県、岡山市、熊本県、大分県、宮崎県)(注2)の加入率は59.7%で、昨年度の加入率51.6%から8.1ポイント高くなりました。
なお、2022年度に義務化が予定されている地域(秋田県、福島県、栃木県、福井県、香川県)(注3)の現時点の加入率は50.3%と全国平均より12.3ポイント低くなっていますが、義務化により加入率の増加が見込めそうです。
義務化の認知状況により加入率に大きな差が 義務化を知っている人の加入率は81.3% 知らない人の加入率は52.1%
保険の義務化地域で、お住まいの自治体が自転車保険の加入が義務化されているかどうか知っているかを今回初めて調査しました。義務化地域であることを知らないと回答した人は50.6%と半数に及びました。
また、義務化の認知の有無による加入率の違いを見てみると、義務化地域にお住まいでも義務化を知っている人の加入率は81.3%であるのに対し、義務化を知らない人の加入率は52.1%と大きな開きがありました。都道府県別に見ても、認知率で全国1位の熊本県は加入率でも全国4位、認知率2位の京都府は加入率1位、認知率3位の滋賀県は加入率2位と、認知率が高い都道府県は加入率が高い傾向にありました。保険加入の義務化を知ることが、加入のきっかけのひとつといえそうです。
今回の調査では、全国の自転車保険の加入率が62.6%と、4年連続で上昇していることが分かりましたが、政府が第2次自転車活用推進計画で掲げる加入率の指標(2025年度:75%)にはまだ後れをとっており、更なる促進が求められます。
コロナ禍で注目を集める自転車利用。自転車保険の加入義務は「被害者の保護」と「加害者の救済」を目的としています。公道を利用する全ての方が安心・安全な生活を送れるよう、自転車を利用する方は必ず自転車保険に加入するようにしましょう。
au損保は、これからもスマホを中心とした保険・サービスの提供等を通じて、皆さまのライフスタイルに寄り添い、安心・安全な毎日をサポートしてまいります。
以上
【調査概要】※au損保調べ
- 調査方法:インターネットによるアンケート
- 対象者 :自転車利用者
- 対象地域:日本全国
- 回答者数:16,565人(人口比率に配慮し選定)
- 実施時期:2022年1月25日~2022年1月28日
凡例:
- ※本調査では小数点第2位以下を四捨五入しています。
- ※2020年度 全国自転車保険加入率調査
https://www.au-sonpo.co.jp/corporate/news/detail-267.html
注:
- (注1)本リリースにおける「義務化地域」には、都道府県単位で義務化している宮城県、山形県、群馬県、埼玉県、東京都、神奈川県、山梨県、長野県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、愛媛県、福岡県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、および市単位で義務化している千葉県(千葉市)、石川県(金沢市)、岡山県(岡山市)を含みます。
- (注2)宮城県と愛知県は県としては2021年に義務化しましたが、各々の県庁所在地である仙台市と名古屋市が2021年より前に義務化していたため、本リリースでは今年度の新たな義務化地域としては扱っていません。
- (注3)千葉県は2022年義務化予定ですが、千葉県の県庁所在地である千葉市が2021年に義務化したことを受け本リリースでは千葉県は義務化地域として扱っています。
自転車保険加入率
- ※加入率=「加入している」「おそらく加入している」の合計回答者数/各都道府県の全回答者数
- ※小数点第2位以下を四捨五入
2021年度調査 | 2020年度調査 | 2019年度調査 | 2018年度調査 | |
---|---|---|---|---|
全国の加入率 | 62.6% | 59.5% | 57.3% | 56.0% |
加入率の増加ポイント | 3.1ポイント | 2.2ポイント | 1.3ポイント | |
義務化地域の 加入率 |
66.5% | 65.3% | 65.6% | 64.3% |
義務化地域のうち2021年度新たに義務化した 地域の加入率 |
59.7% | 51.6% | ―― | ―― |
非義務化地域の加入率 | 49.1% | 48.7% | 49.6% | 49.8% |
都道府県別 自転車保険加入率
●◆2021年度に義務化した地域
●◆2021年度より前に義務化した地域
●2023年度に義務化される地域(2023年2月3日時点au損保調べ)
※●●●=都道府県 ◆◆=政令指定都市または県庁所在地
順位 | 都道府県名 | 義務化地域 | 2021年度加入率 | 2020年度加入率 | 2019年度加入率 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 京都府 | ● | 77.9% | 73.1% | 73.6% |
2 | 滋賀県 | ● | 75.8% | 70.8% | 68.4% |
3 | 兵庫県 | ● | 73.2% | 70.5% | 69.9% |
4 (前回 24位) |
熊本県 | ● | 72.4% | 52.0% | 42.5% |
5 | 大阪府 | ● | 71.1% | 69.7% | 69.5% |
6 | 静岡県 | ● | 70.0% | 66.9% | 64.5% |
7 | 埼玉県 | ● | 69.7% | 68.8% | 65.9% |
8 | 奈良県 | ● | 69.5% | 60.1% | 55.6% |
9 (前回 8位) |
愛知県 | ● ◆(名古屋市) |
69.0% | 64.2% | 62.9% |
10 | 東京都 | ● | 66.1% | 62.7% | 50.6% |
11 | 山梨県 | ● | 65.9% | 65.5% | 35.3% |
福岡県 | ● | 65.9% | 60.4% | 56.1% | |
13 | 愛媛県 | ● | 65.2% | 62.9% | 54.0% |
14 | 神奈川県 | ● | 64.9% | 63.7% | 61.6% |
15 (前回 31位) |
宮崎県 | ● | 61.3% | 47.7% | 53.7% |
16 (前回 22位) |
群馬県 | ● | 61.0% | 52.8% | 54.2% |
17 (前回 13位) |
宮城県 | ● ◆ (仙台市) |
60.7% | 60.3% | 57.9% |
18 (前回 39位) |
岡山県 | ◆ (岡山市) | 60.4% | 45.5% | 46.9% |
19 | 徳島県 | 60.2% | 49.5% | 52.9% | |
20 | 長野県 | ● | 59.1% | 56.6% | 53.5% |
21 (前回 29位) |
三重県 | ● | 58.0% | 49.0% | 54.1% |
22 (前回 19位) |
千葉県 | ◆ (千葉市) | 56.8% | 54.8% | 52.0% |
23 (前回 38位) |
大分県 | ● | 56.0% | 45.9% | 58.2% |
24 | 秋田県 | ● | 54.6% | 47.1% | 40.2% |
25 | 山口県 | 54.0% | 45.4% | 47.2% | |
香川県 | ● | 54.0% | 52.7% | 48.5% | |
27 | 鳥取県 | 53.8% | 51.6% | 31.1% | |
28 | 茨城県 | 53.7% | 47.3% | 46.7% | |
29 | 和歌山県 | 53.2% | 53.1% | 46.9% | |
高知県 | 53.2% | 55.0% | 52.3% | ||
31 | 山形県 | ● | 52.3% | 60.0% | 51.5% |
32 | 北海道 | 52.1% | 46.8% | 45.2% | |
33 | 石川県 | ◆ (金沢市) | 50.4% | 57.0% | 61.5% |
34 | 福島県 | ● | 49.7% | 48.6% | 47.7% |
広島県 | 49.7% | 51.2% | 53.6% | ||
36 | 鹿児島県 | ● | 49.2% | 53.3% | 55.9% |
37 | 栃木県 | ● | 48.8% | 46.8% | 41.1% |
38 | 富山県 | 47.7% | 39.7% | 50.6% | |
39 | 岐阜県 | 47.5% | 50.0% | 50.6% | |
40 | 佐賀県 | 46.6% | 41.5% | 60.7% | |
41 | 島根県 | 45.8% | 35.1% | 44.3% | |
42 | 福井県 | ● | 45.1% | 45.0% | 41.3% |
43 | 岩手県 | 43.2% | 45.2% | 45.0% | |
44 | 新潟県 | 41.2% | 39.5% | 41.7% | |
45 | 青森県 | 38.4% | 45.1% | 43.1% | |
46 | 長崎県 | 36.8% | 46.5% | 48.1% | |
47 | 沖縄県 | 31.8% | 46.2% | 47.1% |
義務化地域での義務化認知状況と自転車保険加入率
Q.お住まいの自治体が自転車保険の加入が 義務化されているかどうかご存じですか。 |
Q.あなた(家族も含む)は自転車の事故に備える保険 (個人賠償責任保険等)に入っていますか。 |
||
---|---|---|---|
知っている | 49.4% | 入っている | 81.3% |
入っていない | 18.7% | ||
知らない | 50.6% | 入っている | 52.1% |
入っていない | 47.9% |
都道府県別 義務化地域での義務化認知率と自転車保険加入率
※認知率上位5位を抜粋
保険の義務化地域で、義務化されていることを「知っている」と回答した人の割合(義務化認知率)と、
保険に加入している人の割合(加入率)の順位
認知率順位 | 加入率順位 | 都道府県名 | 義務化認知率 | 加入率 |
---|---|---|---|---|
1 | 4 | 熊本県 | 64.8% | 72.4% |
2 | 1 | 京都府 | 59.7% | 77.9% |
3 | 2 | 滋賀県 | 58.3% | 75.8% |
4 | 7 | 埼玉県 | 58.1% | 69.7% |
5 | 6 | 静岡県 | 57.1% | 70.0% |
都道府県別 義務化地域での義務化認知率
保険の義務化地域で、義務化されていることを「知っている」と回答した人の割合(義務化認知率)の順位
認知率順位 | 都道府県名 | 義務化認知率 |
---|---|---|
1 | 熊本県 | 64.8% |
2 | 京都府 | 59.7% |
3 | 滋賀県 | 58.3% |
4 | 埼玉県 | 58.1% |
5 | 静岡県 | 57.1% |
6 | 愛知県 | 55.8% |
7 | 兵庫県 | 54.6% |
8 | 宮城県 | 53.6% |
9 | 長野県 | 52.5% |
10 | 神奈川県 | 52.0% |
11 | 福岡県 | 50.4% |
12 | 宮崎県 | 49.6% |
13 | 山形県 | 49.2% |
奈良県 | 49.2% | |
15 | 東京都 | 48.4% |
16 | 大分県 | 45.2% |
17 | 山梨県 | 44.7% |
18 | 大阪府 | 44.1% |
19 | 岡山県 | 43.7% |
20 | 群馬県 | 43.5% |
21 | 三重県 | 42.5% |
22 | 石川県 | 40.4% |
23 | 愛媛県 | 39.0% |
24 | 鹿児島県 | 32.5% |
25 | 千葉県 | 29.7% |